【第1回】 光が色なの?
ここ数年、「色」はさまざまな分野で注目を浴びるようになりました。これは色が持つ人間の心に及ぼす力に関心が集まってきたからでしょう。モノが見えるためには光が必要ですが、光とは色彩にほかなりません。先日、光で色を読み取り、音声で色名を知らせてくれる装置を開発された方にお会いしました。「洋服をコーディネートしたい」という視覚障害者の方々の要望から生れたものだそうです。知りたくても見えない方にとってこれは大きな喜びでしょう。色彩は見る人に生きる力や楽しみ、幸福感を与えてくれるのです。見えることの幸せに感謝しつつ、より多くの方々と共に色を楽しみたいと思います。(2000年10月3日)